腰椎椎間板ヘルニアの原因、症状、ブロック注射などの対症療法と治療

腰椎椎間板ヘルニアの原因、症状、ブロック注射などの対症療法と治療

「腰が痛くて足までしびれる」「くしゃみをするたびに腰に激痛が走る」「長時間座っていると足が重くなる」——こうした症状で日常生活に支障が出ている方は少なくありません。腰痛と足のしびれが同時に起きている場合、腰椎椎間板ヘルニアが関係していることがあります。

「手術しか治療法がないのでは」と思っている方もいますが、腰椎椎間板ヘルニアの多くは保存療法で症状が改善する可能性があり、手術が必要になるケースは限られています。まずは正確な診断を受け、症状に合った治療方針を立てることが大切です。

この記事では、腰椎椎間板ヘルニアの原因・症状・診断・治療の考え方について、整形外科の観点からわかりやすく解説します。

朝霞市・東武東上線「志木駅」から徒歩4分の「志木新成メディカルクリニック」では、整形外科で腰痛・足のしびれなどの診療を行っています。リウマチ・膠原病科内科整形外科などの診療科で、地域の健康パートナーとして温かい心で診療します。新座市・志木市・和光市など近隣にお住まいの方も、電車・お車どちらでも通いやすいクリニックです。駐車場は13台完備しています。

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腰椎椎間板ヘルニアとはどのような状態か

椎間板は、背骨(脊椎)を構成する椎骨と椎骨の間にあるクッション状の組織で、外側の線維輪と内側のゼリー状の髄核から構成されています。この椎間板に何らかの負荷や変性が加わり、内部の髄核が線維輪の亀裂を通じて外側に飛び出した状態が「椎間板ヘルニア」です。

腰椎椎間板ヘルニアでは、飛び出した椎間板組織が周囲の神経根や、脊柱管内の馬尾神経を圧迫・刺激することで、腰痛・臀部の痛み・足のしびれや痛み・筋力低下などの症状が生じます。

ヘルニアが生じやすい部位は、腰椎の中でも特に動きが大きく負荷がかかりやすい第4・第5腰椎間(L4/L5)および第5腰椎・第1仙椎間(L5/S1)です。圧迫される神経の高さによって、症状が出る部位(臀部・太もも・ふくらはぎ・足先など)が異なります。

腰椎椎間板ヘルニアの原因

加齢による椎間板の変性

椎間板は20代から少しずつ水分が失われ、弾力性が低下していきます。変性が進んだ椎間板は外側の線維輪が傷みやすくなり、髄核が飛び出しやすい状態になります。加齢変性は誰にでも起こる自然な変化ですが、その進行速度や程度には個人差があります。

姿勢・動作・職業的負荷

腰を繰り返し曲げる・ひねる動作、重いものを持ち上げる作業、長時間の前傾姿勢(デスクワーク・運転など)は椎間板への負荷を増大させます。特に腰を丸めた姿勢での前屈みは椎間板内圧を高め、ヘルニアが生じやすい状況をつくります。

急性の外力・スポーツ

重いものを急に持ち上げたとき、スポーツや転倒などで腰に強い衝撃が加わったときに急性発症するケースがあります。比較的若い世代(10〜30代)でのヘルニアはこうした急性外力が引き金になることも多くあります。

体質・遺伝的要因

椎間板の変性しやすさには遺伝的な要因が関わることも知られています。家族にヘルニアや腰痛が多い場合、構造的な素因がある可能性があります。また、喫煙は椎間板への血流を低下させ変性を促進させるとされています。

腰椎椎間板ヘルニアの主な症状

腰痛・臀部痛

腰から臀部にかけての痛みは最も多い症状です。動作時に鋭く痛んだり、じっとしていても鈍く痛んだりすることがあります。急性期には動くことが困難なほど強い痛みが出ることもあります。

下肢への放散痛・しびれ(坐骨神経痛)

ヘルニアによって神経根が圧迫されると、臀部から太もも・ふくらはぎ・足先にかけて痛みやしびれが広がることがあります。これを「坐骨神経痛」と呼びます。電気が走るような鋭い痛み、灼熱感、じんじんとした持続するしびれなど、感じ方は人によって異なります。

症状は片側に出ることが多いですが、大きなヘルニアや中央寄りのヘルニアでは両側に症状が出ることもあります。

前屈みや座位での悪化

腰椎椎間板ヘルニアでは、前かがみになる・座る・くしゃみや咳をするといった椎間板内圧が上がる動作で症状が悪化しやすい特徴があります。逆に横になると楽になることが多いです。この点は脊柱管狭窄症(前かがみで楽になる)と症状の出方が異なります。

筋力低下

神経の圧迫が強い場合、足の特定の筋肉に力が入りにくくなることがあります。足首を上に曲げにくい下垂足(かすいそく)、つま先立ちがしにくい、膝の力が抜けるといった症状が出ることがあります。筋力低下が明らかな場合は、より慎重な評価と対応が必要です。

膀胱直腸障害(重篤なサイン)

まれに、ヘルニアが馬尾神経を広範囲に圧迫することで、排尿・排便の障害(尿が出にくい・残尿感・尿漏れ・便秘など)が生じることがあります。これは「馬尾症候群」と呼ばれ、早急な医療対応が必要な状態です。こうした症状がある場合は直ちに医療機関を受診してください。

腰椎椎間板ヘルニアの診断

問診・身体診察

いつから・どのような動作で・どの部位に症状が出るかを詳しく確認します。身体診察では、腰の動きの制限、下肢の筋力・腱反射・感覚の評価を行います。代表的な診察として「下肢伸展挙上テスト(SLRテスト)」があります。仰向けで膝を伸ばしたまま足を持ち上げたときに臀部から足にかけて痛みやしびれが再現される場合、神経根への刺激を示すサインとなります。

画像検査

レントゲン(X線)検査では椎間板腔の狭小化・椎骨の変形・側弯などを確認します。ただし椎間板や神経はレントゲンでは映らないため、ヘルニアの診断にはMRI検査が必要です。MRIでは椎間板の状態・ヘルニアの位置と大きさ・神経圧迫の程度を詳しく評価することができます。

画像上にヘルニアが見られても、それが必ずしも現在の症状の原因であるとは限りません。症状・身体所見・画像所見を総合して判断することが重要です。

腰椎椎間板ヘルニアの治療

腰椎椎間板ヘルニアの治療は、症状の程度・日常生活への影響・経過期間などを考慮して段階的に考えます。多くの場合、まず保存療法が選択され、一定期間の経過観察のもとで治療を進めます。

安静・生活指導

急性期の強い痛みがある時期は、痛みを増悪させる動作を避け、無理のない範囲で安静にすることが基本です。ただし長期間の完全安静は回復を遅らせることがあるため、痛みの程度に応じて少しずつ日常動作を再開していくことが重要です。腰への負担を減らすための姿勢指導や日常動作の工夫も治療の一部です。

薬物療法

消炎鎮痛薬(NSAIDs)は炎症を抑えて痛みを和らげるために使用されます。しびれや神経痛には神経障害性疼痛治療薬が用いられることがあります。筋肉の緊張が強い場合は筋弛緩薬が処方されることもあります。NSAIDsが使えない場合の選択肢として「アセトアミノフェン」が選択される場合もあります。薬の選択は症状の種類・強さ・患者さんの状態によって異なります。

装具療法(コルセット)

腰部コルセットは腰椎を安定させ、痛みを和らげる効果があります。急性期や動作時の痛みが強い時期に補助的に使用されます。ただし長期にわたる過度な使用は腰周囲の筋力低下につながる可能性があるため、使用期間や着用のタイミングについては医師の指示に従うことが大切です。

リハビリテーション

急性期を過ぎた段階では、理学療法士によるリハビリテーションが有効です。腰椎の安定性を高める体幹筋のトレーニング、姿勢や動作パターンの改善、柔軟性の向上などを段階的に行います。再発予防の観点からも、症状が落ち着いた後も継続的な運動習慣を維持することが推奨されます。

ブロック注射

薬物療法やリハビリテーションで十分な効果が得られない場合、または強い痛みで日常生活への影響が大きい場合に、ブロック注射が選択肢のひとつとなります。

腰椎椎間板ヘルニアに対して行われる主なブロック注射には以下のものがあります。

注射の種類アプローチする部位と目的
硬膜外ブロック脊髄を包む硬膜の外側に薬を入れ、広範囲の神経の炎症と痛みを和らげる
神経根ブロック圧迫されている特定の神経の根本に薬を入れ、強い炎症をピンポイントで抑える
トリガーポイント注射痛みによって過度に緊張して硬くなった「筋肉」に薬を入れ、筋肉由来の痛みを和らげる

ブロック注射は痛みや炎症を一時的に抑えることで、リハビリへの参加や日常動作の回復を助ける役割も担います。効果の持続期間や回数は患者さんの状態によって異なり、複数回の注射が必要になることもあります。なお、感染・出血などのリスクを伴う手技であるため、適応や実施の判断は医師が行います。

関連記事:肩/膝/腰 痛み止め注射の種類、効果時間・副作用

手術療法

以下の状況では、手術療法が検討されます。

手術が検討される主な状況
保存療法を十分な期間(目安として6〜12週間程度)継続しても症状の改善が得られない場合
足の筋力低下が急速に進行している場合
排尿・排便障害(馬尾症候群)が出現している場合
日常生活・仕事への支障が大きく、保存療法の継続が困難な場合

代表的な術式は、ヘルニアを摘出して神経の圧迫を除去する「椎間板摘出術」です。近年は内視鏡を使った低侵襲な手術(MED・PEDなど)が普及しており、身体への負担を少なくしながら手術を行うことが可能になっています。手術適応の判断は専門医との十分な相談のもとで行うことが重要です。

腰椎椎間板ヘルニアは自然に治ることがあるか

「ヘルニアは手術しないと治らない」と思っている方もいますが、飛び出した椎間板組織は時間の経過とともに体内の免疫反応によって縮小・吸収されることが知られています。特に大きく飛び出したヘルニア(脱出型・遊離型)ほど吸収されやすいとされています。

ただし、「自然に吸収されるかどうか」「どれくらいの期間がかかるか」には個人差があり、すべてのケースで保存療法だけで解決するわけではありません。症状の経過を定期的に確認しながら、治療方針を柔軟に見直していくことが重要です。

日常生活での注意点

症状を悪化させやすい動作・姿勢

椎間板内圧が上昇する前かがみの姿勢・重いものを持ち上げる動作・長時間の座位(特に前傾姿勢)は、症状を悪化させやすいため注意が必要です。座るときは深く腰掛けて背もたれを使い、腰が丸まらないように意識することが大切です。

症状が落ち着いてからの運動

急性期の強い痛みが落ち着いてきたら、腰に過度な負荷をかけない範囲で少しずつ体を動かすことが回復と再発予防に重要です。水中歩行・ウォーキング・体幹トレーニングなどは腰への負荷が比較的少なく継続しやすい運動です。何をどのくらい行ってよいかは症状や経過によって異なるため、担当医やリハビリ担当者の指示に従って進めてください。

体重管理・禁煙

体重増加は腰椎への負荷を高め、症状の悪化や再発のリスクを上げます。適正体重の維持を心がけることも腰の健康にとって重要です。また、喫煙は椎間板への血流を低下させ変性を促進させるとされており、禁煙も回復・予防の観点から推奨されます。

何科を受診すればよいか

腰痛・臀部痛・足のしびれや痛みが続いている場合は、整形外科を受診してください。整形外科では問診・身体診察・レントゲン検査を行い、必要に応じてMRI検査の手配や神経ブロック注射・リハビリテーションなどの治療を進めます。

以下のような症状がある場合は、特に早めの受診をおすすめします。

早めに受診が必要なサイン
足に力が入りにくい・急速に筋力が落ちてきた
排尿・排便に違和感がある(尿が出にくい・残尿感・尿漏れ)
両足にしびれや痛みが出ている
安静にしていても強い痛みが続く
症状が急速に悪化している

朝霞市・新座市・志木市・和光市など近隣にお住まいで、腰痛や足のしびれでお悩みの方は、志木新成メディカルクリニックの整形外科にお気軽にご相談ください。志木駅から徒歩4分、駐車場13台完備で、平日および土曜日も診療しています。

腰椎椎間板ヘルニアについてよくある質問

Q
腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症の違いは何ですか?
A

どちらも腰部の神経が圧迫されて下肢に症状が出る病気ですが、原因・発症年齢・症状の特徴が異なります。椎間板ヘルニアは比較的若い世代に多く、前かがみや座位で症状が悪化しやすい特徴があります。脊柱管狭窄症は中高年以降に多く、歩行で症状が悪化して休むと楽になる「間欠跛行」が特徴的です。前かがみになると症状が和らぐ点も脊柱管狭窄症に特徴的です。確定診断にはMRI検査が必要です。

関連記事:脊柱管狭窄症とは?原因、腰痛や足のしびれなどの症状チェック

Q
MRI検査は必ず必要ですか?
A

症状・経過・身体診察の所見によっては、まずレントゲンと診察で治療を進めることもあります。ただし、足の筋力低下がある場合・症状が改善しない場合・手術の検討が必要な場合などではMRI検査が不可欠です。受診時に医師が判断してご案内します。

Q
ブロック注射は何回くらい受けるものですか?
A

効果の出方や持続期間は患者さんによって異なります。1回の注射で大きく改善する方もいれば、数回の注射を繰り返しながら症状を管理していく方もいます。注射の回数や間隔は症状の経過を確認しながら医師が判断します。

Q
安静にしていれば自然に治りますか?
A

飛び出した椎間板が体内で吸収されて症状が改善するケースはありますが、安静だけで必ず治るわけではありません。急性期以降は適度な活動を維持しながら、リハビリや生活指導を組み合わせて回復を促していくことが重要です。症状が長引く場合や悪化する場合は放置せず受診してください。

Q
再発しやすいですか?予防のためにできることはありますか?
A

一度ヘルニアを経験した方は、再発するリスクがあります。再発予防のためには、体幹筋(腹筋・背筋)を鍛えて腰椎を支える力をつけること、腰への負荷がかかりやすい姿勢や動作を見直すこと、適正体重の維持と禁煙が重要です。症状が改善した後も、リハビリで学んだ運動習慣を継続することをおすすめします。

まとめ

腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板が変性・損傷して内部の髄核が飛び出し、神経を圧迫することで腰痛・坐骨神経痛・足のしびれなどが生じる病気です。20〜40代の比較的若い世代にも多く、前かがみや座位で症状が悪化しやすいのが特徴です。

多くの場合は保存療法(安静・薬物療法・リハビリ・ブロック注射など)で症状のコントロールが可能で、手術が必要になるのは一部のケースに限られます。ただし、足の筋力低下が急速に進む場合や排尿・排便障害がある場合は早急な対応が必要です。

腰痛や足のしびれが続いている方、「もしかしてヘルニアかも」と感じている方は、自己判断で様子をみ続けず、まず整形外科を受診して正確な診断を受けることをおすすめします。

志木新成メディカルクリニックは、
朝霞市にあり、東武東上線「志木駅」から徒歩4分、駐車場も完備。
朝霞市・新座市・志木市・和光市などの近隣からだけでなく、電車でも車でも通いやすいクリニックです。

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